間違いだらけの
スキンケア
「お肌のホームドクター」 の薦め
現在のスキンケアには、多くの誤解や落とし穴があります。本文では、消費者が陥りやすい間違いを3つに整理し、健康な「地肌力」の重要性について解説します。また、ナボカルが、長年美容業界を支えてきたサロンの方々と共に、「引き算のスキンケア」を、世の中に提案していきたいと考えています。

よくある、3つの誤解
木桶の話にたとえてみましょう。あなたの肌は、短冊状の木板を円筒形に組んで、箍で締めた木桶のようなものです。肌に水をためるためには、各木板がきちんと揃えられ、穴が空いていないことが条件です。桶に穴が空いたり、板の丈が短くなったりすれば、水は漏れ出します。穴を塞ぐのがスキンケアの役割であり、丈を揃えることが、肌の原理に適ったやり方です。
今、世間に普及しているスキンケアについて、その「盲点」は、木桶の原理です。毎晩のように、新しいフェイスパックを試し、一時的によくなった肌艶に安心感を覚える。残念ながら、そんな消費者が増えているように思います。一瞬の肌艶とは、漏れ出している水が、木桶の外側を潤いたっぷりに見せているだけにすぎません。その実、肌の中の水分がどんどん減ってしまっていたらどうでしょうか。また、スキンケアによって、木板一枚の丈を上に伸ばしたところで、木桶の中の水は増えません。
さて、一般の方々が誤解しやすい点を押さえておきましょう。
- 有効成分が、肌を劇的に改善させる。
- とにかく保湿、「しっとりもちもち」肌。
- 若い頃から大切な、毎日のスキンケア。

スキンケア化粧品の中には使用頻度が多くなるほど、体の自己機能が衰え、肌表面が荒れてしまう可能性も…
これらは誤解です。まず、色んな宣伝文句が飛び交い、「奇跡の有効成分」が語られています。しかし、外から与えられた各成分が、皮膚の然るべき位置にまで浸透し、然るべき役割を担うのは簡単ではありません。しかも、他の部位に余計な副作用を引き起こさない、安全性の担保も必要です。美肌成分の可能性を否定するつもりはないですが、その誇張表現に踊らされないようにしたいものです。
次なる誤解は、「保湿」。化粧品の効果は、日本の法律にて、56を定めていますが、お肌への効果の大半は、「保湿」です。「潤いたっぷり」「しっとり感キープ」「みずみずしいお肌」など、様々な美辞麗句に彩られています。しかし、それら効果には大前提があります。あなた自身の肌が、水分を抱え、蒸散を防ぐ健全な機能を維持できているか否かです。私たちはこれを「地肌力」と呼んでいます。
3つ目の誤解は、過剰なスキンケアについてです。本来の皮膚には、高度な自己修復機能が備わっています。あなたが日々、しっかり寝て、食べて、動いて、活き活きとした生活を送っていれば、肌の機能は正常に働き、健康を維持できるのです。しかし、化学品に依存してしまうことは、自己機能の弱体化を招く可能性があります。また、スキンケア商品には、肌のバリア機能を荒らす界面活性剤が含まれてしまうことも忘れてはいけません。使用頻度が多くなるほど、体の自己機能が衰え、肌表面が荒れてしまうのです。過ぎたるは及ばざるが如し、です。
地肌の力をよみがえらせる
身近にいる専門家と言えば、美肌のサロンやエステです。お肌の問題を早期に見つけ、正しい対処で時間を稼ぎ、本質的な対応に着手する。そのポイントは3つです。
この3つの積み重ねが、肌に「正の循環」を産み出し、老化を遅らせたり、若さをキープすることにつながります。これらはいずれも当たり前のことですが、このように「地肌力」を重視していただける専門家を、身近なところで探しましょう。
- 血行を改善し、細胞の活性化、そしてターンオーバーを正常化させる。
- 肌のバリア機能を回復し、肌の地力回復の地ならしとする。
- 十分な睡眠とバランスの取れた食事、そして適度な運動。


化粧品の化学、肌の生命科学
肌の表面は、皮脂の油膜でコーティングされています。その下を、死んだ細胞、いわゆる角質が、レンガのように重なり合って物理的なバリアを形成します。レンガの隙間を埋めるのは、油系の液状物(細胞間脂質)です。これは、モルタルにたとえられます。これら、油膜とレンガとモルタルの防衛ラインが、肌表皮の上層部に作られ、外敵の侵入と刺激、さらには表皮の下層部にある水分の蒸発を防いでいます。
防衛ラインに生じる「穴」を塞ぎ、肌の細胞のための水源を補うことが、スキンケアの目的です。化粧品には界面活性剤が含まれていますので、注意しながら使いましょう。念の為に触れておきますが、界面活性剤とは、何が危険なのでしょうか。
油と水の両方になじみ、水の中に油の粒子を分散させることが界面活性剤の役割です。これを乳化と言います。化粧品の乳化状態を安定させるため、量産メーカーは大量の界面活性剤を使います。しかし、油を吸着するその性質は、人の肌の油分まで奪ってしまいかねません。
この二律背反する課題に対する最適解は、界面活性剤の極力少ない化粧品を用い、専門家が、お客様の肌質を判断しながら、最小限度のケアを行います。美容サロンで用いられる化粧品は、美容のプロが毎日自分の肌で試しながら使っているので、安全性が高いと言えるでしょう。
美容サロンの役割
サロンやエステには様々なメニューがありますが、究極の目的は、血行改善です。人間の体には、地球を周回するよりはるかに長い毛細血管が張り巡らされています。その血流が、何十兆個という細胞に届けられ、栄養と酸素を供給しています。その血がひとたび行き渡らなくなれば、あらゆる病気の根本原因になりかねません。
マッサージによる物理的な刺激は、血行を促進し、お客様の体温を引き上げます。また、精神的なリラックス効果も期待できます。体全体が活性化したタイミングで、有効成分を投与するのも、効果の可能性を高めるやり方です。
美容サロンの先生方は、多くのお客様に施術をしてきた専門家です。肌質に基づき、お客様それぞれに最適な助言をすることができます。聞いたこともない新しい成分に心躍らされることはありません。本当の専門家は、お客様の地肌力の回復を目指し、化粧品への依存を最小限に抑えています。私たちはこのような考え方を、「引き算のスキンケア」と呼んでいます。
冒頭で木桶のたとえ話をしましたが、スキンケア化粧品の力を借りても構いません。ただ、それは穴を塞ぐだけの対処療法です。同時に、お客様ご自身の体を知り、地肌力に着目すべきでしょう。皮膚は、私たちが目で見て確認できる、唯一の、かつ人体最大の臓器です。皮膚を通して、私たちは自分の体の健康状態も判断できるのです。


サロンの役割
あとがき:ナボカル百科
1970年代、粗悪な化粧品が横行し、「化粧品公害」が社会問題となっていました。当社はそのような時代背景の中、天然素材の追究を掲げて創業しました。
当社の理念に共感した美容サロンが各地に立ち上がり、多くのお客様が皮膚の悩みを抱えて、そこに集いました。当社もそのニーズに応えようと多くの商品を開発してきた経緯があります。しかし、時代は変化し、大きな曲がり角を迎えます。
美容サロン事業は各地で苦戦し、巷ではセルフケアのスキンケア化粧品が普及し始めました。日本中にドラッグストアが広がり、それを手助けします。しかしそこで市販される化粧品は、大量の界面活性剤を含みます。しかも、消費者の過剰なスキンケア習慣も重なり、皮膚のトラブルを抱える患者の数は、毎年増え続けました。多くの皮膚科医が、今日のスキンケアのあり方に警鐘を鳴らしています。



2020年、追い打ちをかけるように新型コロナの危機が襲います。密室でお客様と「三密」になる状況は、タブー視され、お店を閉める事業者も少なくありませんでした。
コロナ禍の収束とともに、私たちナボカルの胎動が始まりました。膨らんだ自社の製品群を整理し、シンプルなスキンケアの啓発に注力することにしました。
長年お付き合いのある美容サロンも最前線に残り、良心的な事業を継続しています。献身的なサービスを続ける美容サロンは、私たち新生ナボカルの鍵となるパートナーです。ともに手を携え、正しいスキンケアのあり方を世に示していきたいです。
なお、近年のナボカルは、研究機関との提携も加速させています。これまでは、界面活性剤の使用を抑えた表皮ケアの商品が主流でした。表皮の下にある真皮にこそ、キーとなる物質・コラーゲンが存在します。肌をしっかりと、柔らかく保つための構造体(コラーゲン)です。当社の研究テーマは、コラーゲンを生成する体内の仕組みに働きかける成分です。その研究がいよいよカタチになりつつあります。新生ナボカルは、真皮ケアにも、地肌力を引き上げるという視点にこだわって努力してまいります。

間違いだらけの
スキンケア
「お肌のホームドクター」 の薦め
現在のスキンケアには、多くの誤解や落とし穴があります。本文では、消費者が陥りやすい間違いを3つに整理し、健康な「地肌力」の重要性について解説します。また、ナボカルが、長年美容業界を支えてきたサロンの方々と共に、「引き算のスキンケア」を、世の中に提案していきたいと考えています。

よくある、3つの誤解
木桶の話にたとえてみましょう。あなたの肌は、短冊状の木板を円筒形に組んで、箍で締めた木桶のようなものです。肌に水をためるためには、各木板がきちんと揃えられ、穴が空いていないことが条件です。桶に穴が空いたり、板の丈が短くなったりすれば、水は漏れ出します。穴を塞ぐのがスキンケアの役割であり、丈を揃えることが、肌の原理に適ったやり方です。
今、世間に普及しているスキンケアについて、その「盲点」は、木桶の原理です。毎晩のように、新しいフェイスパックを試し、一時的によくなった肌艶に安心感を覚える。残念ながら、そんな消費者が増えているように思います。一瞬の肌艶とは、漏れ出している水が、木桶の外側を潤いたっぷりに見せているだけにすぎません。その実、肌の中の水分がどんどん減ってしまっていたらどうでしょうか。また、スキンケアによって、木板一枚の丈を上に伸ばしたところで、木桶の中の水は増えません。
さて、一般の方々が誤解しやすい点を押さえておきましょう。
- 有効成分が、肌を劇的に改善させる。
- とにかく保湿、「しっとりもちもち」肌。
- 若い頃から大切な、毎日のスキンケア。

スキンケア化粧品の中には使用頻度が多くなるほど、体の自己機能が衰え、肌表面が荒れてしまう可能性も…
これらは誤解です。まず、色んな宣伝文句が飛び交い、「奇跡の有効成分」が語られています。しかし、外から与えられた各成分が、皮膚の然るべき位置にまで浸透し、然るべき役割を担うのは簡単ではありません。しかも、他の部位に余計な副作用を引き起こさない、安全性の担保も必要です。美肌成分の可能性を否定するつもりはないですが、その誇張表現に踊らされないようにしたいものです。
次なる誤解は、「保湿」。化粧品の効果は、日本の法律にて、56を定めていますが、お肌への効果の大半は、「保湿」です。「潤いたっぷり」「しっとり感キープ」「みずみずしいお肌」など、様々な美辞麗句に彩られています。しかし、それら効果には大前提があります。あなた自身の肌が、水分を抱え、蒸散を防ぐ健全な機能を維持できているか否かです。私たちはこれを「地肌力」と呼んでいます。
3つ目の誤解は、過剰なスキンケアについてです。本来の皮膚には、高度な自己修復機能が備わっています。あなたが日々、しっかり寝て、食べて、動いて、活き活きとした生活を送っていれば、肌の機能は正常に働き、健康を維持できるのです。しかし、化学品に依存してしまうことは、自己機能の弱体化を招く可能性があります。また、スキンケア商品には、肌のバリア機能を荒らす界面活性剤が含まれてしまうことも忘れてはいけません。使用頻度が多くなるほど、体の自己機能が衰え、肌表面が荒れてしまうのです。過ぎたるは及ばざるが如し、です。
地肌の力をよみがえらせる
身近にいる専門家と言えば、美肌のサロンやエステです。お肌の問題を早期に見つけ、正しい対処で時間を稼ぎ、本質的な対応に着手する。そのポイントは3つです。
この3つの積み重ねが、肌に「正の循環」を産み出し、老化を遅らせたり、若さをキープすることにつながります。これらはいずれも当たり前のことですが、このように「地肌力」を重視していただける専門家を、身近なところで探しましょう。
- 血行を改善し、細胞の活性化、そしてターンオーバーを正常化させる。
- 肌のバリア機能を回復し、肌の地力回復の地ならしとする。
- 十分な睡眠とバランスの取れた食事、そして適度な運動。
化粧品の化学、肌の生命科学
肌の表面は、皮脂の油膜でコーティングされています。その下を、死んだ細胞、いわゆる角質が、レンガのように重なり合って物理的なバリアを形成します。レンガの隙間を埋めるのは、油系の液状物(細胞間脂質)です。これは、モルタルにたとえられます。これら、油膜とレンガとモルタルの防衛ラインが、肌表皮の上層部に作られ、外敵の侵入と刺激、さらには表皮の下層部にある水分の蒸発を防いでいます。
防衛ラインに生じる「穴」を塞ぎ、肌の細胞のための水源を補うことが、スキンケアの目的です。化粧品には界面活性剤が含まれていますので、注意しながら使いましょう。念の為に触れておきますが、界面活性剤とは、何が危険なのでしょうか。
油と水の両方になじみ、水の中に油の粒子を分散させることが界面活性剤の役割です。これを乳化と言います。化粧品の乳化状態を安定させるため、量産メーカーは大量の界面活性剤を使います。しかし、油を吸着するその性質は、人の肌の油分まで奪ってしまいかねません。
この二律背反する課題に対する最適解は、界面活性剤の極力少ない化粧品を用い、専門家が、お客様の肌質を判断しながら、最小限度のケアを行います。美容サロンで用いられる化粧品は、美容のプロが毎日自分の肌で試しながら使っているので、安全性が高いと言えるでしょう。


美容サロンの役割
サロンやエステには様々なメニューがありますが、究極の目的は、血行改善です。人間の体には、地球を周回するよりはるかに長い毛細血管が張り巡らされています。その血流が、何十兆個という細胞に届けられ、栄養と酸素を供給しています。その血がひとたび行き渡らなくなれば、あらゆる病気の根本原因になりかねません。
マッサージによる物理的な刺激は、血行を促進し、お客様の体温を引き上げます。また、精神的なリラックス効果も期待できます。体全体が活性化したタイミングで、有効成分を投与するのも、効果の可能性を高めるやり方です。
美容サロンの先生方は、多くのお客様に施術をしてきた専門家です。肌質に基づき、お客様それぞれに最適な助言をすることができます。聞いたこともない新しい成分に心躍らされることはありません。本当の専門家は、お客様の地肌力の回復を目指し、化粧品への依存を最小限に抑えています。私たちはこのような考え方を、「引き算のスキンケア」と呼んでいます。
冒頭で木桶のたとえ話をしましたが、スキンケア化粧品の力を借りても構いません。ただ、それは穴を塞ぐだけの対処療法です。同時に、お客様ご自身の体を知り、地肌力に着目すべきでしょう。皮膚は、私たちが目で見て確認できる、唯一の、かつ人体最大の臓器です。皮膚を通して、私たちは自分の体の健康状態も判断できるのです。


サロンの役割
あとがき:ナボカル百科
1970年代、粗悪な化粧品が横行し、「化粧品公害」が社会問題となっていました。当社はそのような時代背景の中、天然素材の追究を掲げて創業しました。
当社の理念に共感した美容サロンが各地に立ち上がり、多くのお客様が皮膚の悩みを抱えて、そこに集いました。当社もそのニーズに応えようと多くの商品を開発してきた経緯があります。しかし、時代は変化し、大きな曲がり角を迎えます。
美容サロン事業は各地で苦戦し、巷ではセルフケアのスキンケア化粧品が普及し始めました。日本中にドラッグストアが広がり、それを手助けします。しかしそこで市販される化粧品は、大量の界面活性剤を含みます。しかも、消費者の過剰なスキンケア習慣も重なり、皮膚のトラブルを抱える患者の数は、毎年増え続けました。多くの皮膚科医が、今日のスキンケアのあり方に警鐘を鳴らしています。

2020年、追い打ちをかけるように新型コロナの危機が襲います。密室でお客様と「三密」になる状況は、タブー視され、お店を閉める事業者も少なくありませんでした。
コロナ禍の収束とともに、私たちナボカルの胎動が始まりました。膨らんだ自社の製品群を整理し、シンプルなスキンケアの啓発に注力することにしました。
長年お付き合いのある美容サロンも最前線に残り、良心的な事業を継続しています。献身的なサービスを続ける美容サロンは、私たち新生ナボカルの鍵となるパートナーです。ともに手を携え、正しいスキンケアのあり方を世に示していきたいです。


なお、近年のナボカルは、研究機関との提携も加速させています。これまでは、界面活性剤の使用を抑えた表皮ケアの商品が主流でした。表皮の下にある真皮にこそ、キーとなる物質・コラーゲンが存在します。肌をしっかりと、柔らかく保つための構造体(コラーゲン)です。当社の研究テーマは、コラーゲンを生成する体内の仕組みに働きかける成分です。その研究がいよいよカタチになりつつあります。新生ナボカルは、真皮ケアにも、地肌力を引き上げるという視点にこだわって努力してまいります。
